いつもお世話になっております。自己発見の会事務局です。
内観classicのご案内をさせていただきます。

今回はNo.1に引き続きまして、精神科医の先生に、私の勧める日常内観についてご紹介していただきました。
ご自身の山伏体験から日常内観を考えるという壮大なテーマでご執筆いただいております。
お楽しみいただけましたら幸いです。

【内観Classicの一部をご紹介】

私の封印された魂(遊び心)を覚醒させたのは、「山伏と僕」(坂本大三郎著)という本だった。山伏修行とは山に分け入り、危険と隣り合わせの世界に身を投じ、原始の記憶を呼び覚ます。五感を研ぎ澄まし、野性性を取り戻す。そして大自然の恵みに命の循環を知ることだと理解した。

何はさておき、出羽三山の登拝口である鶴岡市手向( とうげ) に行ってみた。レンタカーを降りていきなりであった。「山伏と僕」の著者、本物の坂本大三郎さんが目の前にいるではないか!行衣に身を包み、眼光鋭く、歩く姿に隙はない。無精髭と相まって強烈な野性性を放っていた。思い切って声をかけた。女性的とも言えるソフトな声、おだやかで丁寧な口調、握手した手の温かさ。とにかくすべてが健康的で美しく、そして野性的であった。

さて、山伏のよりどころとする大自然とは、客観性と危険性と母性性が織りなす世界だ。客観性という点で内観を見ると、これはまさしく客観性そのものの世界だ。内観3項目とは、脳に刻み込まれた明白な事実、動かしがたい物的証拠であり、心の座標軸を正す絶対的な原点だ。内観の世界は、ナルシシスティックな自己陶酔の物語りでもないし、ナイーブな自己卑下の物語りでもない。徹底した客観性の世界だ。それが自分の中にある。だから、内観3項目とは、さまよう心を自分に取り戻すための “ 依り代 ” と言えるだろう。(続きます)

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