皆様、こんにちは、運営委員のHです。
いつも自己発見の会の活動にご理解とご協力を頂きまして深く感謝申し上げます。

アメリカの大手企業がマインドフルネス瞑想を取り入れたことで、日本的な精神修養法は世界中で注目を集めるようになりました。また日本全国でもヨガが流行し、若い女性を始め多くの日本人がヨガを生活の一部として取り入れるようになりました。インターネット上でもヨガのサイトが溢れ、街中でもヨガレッスンの教室や自然の中でヨガをしている人を多く見かけるようになりました。

私は研修所の傍らで飲食業を営んでおり、県内を始め観光でいらしたお客様とお話しする機会も多くあります。メニューの一部には内観について紹介させてもらっていて、意外にも内観の話で盛り上がることもあります。

もちろん「集中内観をどこどこで受けたよ」や「実は心理士をやっているので勉強したことがある」ということもあるのですが、一番多いのがヨガをされている方なのです。ヨガをしている方と内観の話が弾んでいくと、お互いに話が嚙み合わず「・・・??」という感じになることが非常に多かったので、ある日、私は「ヨガ 内観」とインターネットで検索してみました。するとヨガの世界にも内観というものが存在していることが分かりました。
(以下は、とあるヨガ教室のホームページに記載されていた内容です)

内観のやり方
ステップ1 呼吸の流れを観察する
呼吸が整い、深まってきたら、呼吸と共に、呼吸の流れに目を向けましょう。鼻の内側、喉、胸、背中、お腹、手足の先まで全身に流れる様子を観察します。どんな感じがしますか?温かい、ひんやりする、なめらか、ざらつく、滞りなくスムーズ、詰まりがあるなど、「良い」「悪い」のジャッジをせず、感じたことを受け止めてみます。
ステップ2 身体を観察する
呼吸が全身に行きわたったら身体の状態に目を向けます。表面だけでなくできたら筋肉や骨、血流など、実際には見ることができないところまで意識します。痛みや違和感の有無も併せて観察しましょう。頭、顔、肩、胸、肋骨、背中、背骨、腰、股関節、お尻、足など、疲れ、不調がある部分は余分な力が抜けきれず緊張している場合があります。違和感がある部分には、特に意識して呼吸をたっぷり送り込んでみます。吐く息と共に緊張が和らぐかどいうか、動きやすさ、可動域はどうかその変化や様子を観察しましょう。
ステップ3 心を観察する
呼吸や身体の観察ができたら心にも目を向けましょう。呼吸を深めながら、実際にポーズをとってみて何か変化を感じますか?簡単なポーズこそ、呼吸を通して感じることをそのまま素直に受け止めてみます。具体的に言葉にする必要はありません。穏やかなのか不安を感じるのか、心が軽くなるのか重みがあるのか、柔らかいのか緊張があるのかなど、まずは気づきを大切にします。気づいたことは受け止め、更に深く観察を続け、新たな気づきが出てくるかどうか、なんども繰り返し続けます。

また、別のヨガのサイトでは内観を以下のように説明しています。

内観とは
筋肉、血流、神経、意識など、自分が今どうなっているのかを感じていくことを内観、自分を観ていくということになります。まずは、今自分の身体の中で、痛いと感じているところはありませんか?肩がこって痛い、生理痛でお腹と腰が痛いなどです。そこから次に、もっと具体的に肩のどの筋、筋肉が痛んでいるかを細かく感じ取っていきます。もし、痛みが無い場合は、呼吸をしてどこが動くか、どこが動いていないか、どこに力が入っているか、どこの力が抜けているかを感じてみてください。
内観によって分かること
人はエネルギーの容れ物、エネルギーそのものだということが分かります。そのことに気が付くと、自然とも同等で、エネルギーを交換して生きていると言うことが分かってきます。自分の中を見ていくことで、取り巻くものとの関係が変わってきます。
内観とヨガ
ヨガは内観があるからこそヨガなのです。内観はヨガのポーズを行っている時、その動きがどのような生理現象を引き起こすのか、またそれによって、身体と心がどう変化するのかを感じ続けることです。内観が進み、自分を感じて観察する視野が広がれば、ヨガをより深く知り、感じていくことが出来ます。
内観の上達方法
内観を上達させるには、インナーマッスル(身体の内側の力)を意識するようにします。インナーマッスルを意識することで、表面の力みを抜くことが出来るようになり、よりリラックスした柔らかく優しい動きへと変化していくことができます。ポイントは、少し離れたところから自分を観る意識をもつこと。少し引いて、起こっていること、現象を柔らかく受け詰めること。この意識は日頃から持ち続けます。そうすることで、十分に客観的に物事を見ることが、自然とできるようになります。
内観のステップ
0.特にヨガ的な内観を行わない(有酸素系フィットネス)
1.肺の拡大と収縮を内観
2.呼吸筋などのインナーマッスルの内観
3.血液と神経の内観
4.各チャクラの内観
5.中枢神経の内観
6.内分泌バランスの統制と内観
7.虚(受動的な合一)の内観
8.空(能動的な合一)の内観
9.無との合一
10.無との融合

以上がヨガで行っている内観だそうです。このブログをご覧になっている方は吉本先生が行った内観法をみなさんご存じだと思いますので、ヨガの内観との違いがお分かりになってると思います。
ヨガをしている際に「自分の内側に意識を向けて」「自分の内側を観察しましょう」「自分と向き合う」「自分と対話する」「身体と心の声を聴く」または、呼吸を整えながら「外側に向いている意識を内側に向けてみましょう」と促すことも内観なのだそうです。身体や心の状態を自分の感覚で感じたり、観察する。つまり自分の意識や感覚を中心に自らの身体や心と自己対話することがヨガの内観ということなのでしょう。

このような違いがあるにも関わらず、その説明の文言は内観法を説明する際の言葉と大変良く似ているので私は驚きました。

日本の「ヨガ人口」と「内観人口」を考えるとヨガの内観が知名度を広げ、市民権を獲得しそうな気がするのは私だけでしょうか・・・・。実際、ヨガをやっている人に内観の説明をすると(これは内観じゃないでしょ)というような何とも言えない怪訝そうな表情をするのです(笑)

ということで内観法を周知していくためにこれからも自己発見の会は頑張っていきますので、どうぞ宜しくお願いします。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
次回もお楽しみに・・・。

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